結婚式での【親の服装】基礎知識|種類からマナーまでまるわかりガイド
お子様の結婚式は、ご両親にとって喜びもひとしおの、特別な一日ですよね。新郎新婦が輝くのはもちろんのこと、ご両親もゲストをお迎えする「ホスト側」として、TPOに合ったふさわしい服装で臨むことが大切です。
「何を着たらいいの?」「和装と洋装、どっちがいい?」「マナーは?」など、様々な疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ご安心ください!この記事では、結婚式におけるご両親の服装について、種類から基本的なマナー、よくある疑問まで、まるっとわかりやすく解説します。
結婚式での「親の服装」が大切な理由
結婚式でご両親が適切な服装を選ぶことは、いくつか大切な意味があります。
- 新郎新婦への敬意と祝福: お子様の大切な門出を心から祝福し、最高の姿で祝う気持ちを表します。
- ゲストへのおもてなし: ホスト側として、ゲストに失礼のないよう、品格のある装いで感謝の気持ちを伝えます。
- 写真映え: 記念に残る家族写真や集合写真で、統一感と華やかさを演出します。
和装?洋装?どちらを選ぶ?
ご両親の服装は、和装でも洋装でも問題ありません。大切なのは、両家の服装の「格」を合わせることと、会場の雰囲気に合わせることです。
- 和装: 正礼装である「黒留袖(既婚女性)」や「紋付羽織袴(男性)」は、格式高い雰囲気や日本の伝統美を重んじる結婚式にぴったりです。
- 洋装: 既婚女性は「ロングドレス」や「アンサンブル」、男性は「モーニングコート」や「タキシード」などが一般的です。会場の雰囲気やご両親の体型に合わせやすいというメリットがあります。
両家で事前に相談し、どちらのスタイルにするか、また格をどう合わせるか決めておくと安心です。
【母親の服装】華やかさと品格を兼ね備える
お母様の服装は、結婚式の格や時間帯によって変わります。
正礼装(最も格式高い服装)
- 和装: 黒留袖(くろとめそで)
- 既婚女性の第一礼装です。黒地に裾にのみ絵柄があり、五つ紋が入っています。
- 結婚式では最も格式高い装いとされ、新郎新婦の母親が着用するのが一般的です。
- 帯は袋帯を締め、帯揚げ、帯締め、末広(扇子)などの小物を合わせます。
- 洋装: イブニングドレス(昼はアフタヌーンドレス)
- イブニングドレス: 夜の披露宴(18時以降)に着用する、光沢のある素材で肌の露出が多いドレス。ロング丈が基本です。
- アフタヌーンドレス: 昼の披露宴(18時まで)に着用する、光沢を抑えた素材で肌の露出が少ないドレス。袖があり、スカート丈は膝下からロング丈が基本です。
- 色は黒、ネイビー、グレーなどの落ち着いた色が選ばれることが多いですが、最近ではベージュやシルバーグレーなども人気です。
準礼装(正礼装に次ぐ格式)
- 和装: 色留袖(いろとめそで)
- 黒以外の色(訪問着のような鮮やかな色合いも)で、裾にのみ絵柄があり、一つ紋、三つ紋、五つ紋があります。
- 五つ紋の色留袖は黒留袖と同格とされますが、母親の場合は黒留袖を選ぶのが一般的です。
- 洋装: セミアフタヌーンドレス、フォーマルアンサンブル
- セミアフタヌーンドレス: アフタヌーンドレスよりもやや華やかで、レースや刺繍が施されたもの。
- フォーマルアンサンブル: ジャケットとワンピースの組み合わせ。上品で落ち着いた印象を与えます。
母親の服装マナー&ポイント
- 新婦より目立たない: 主役はあくまで新郎新婦です。華美になりすぎないよう、品の良さを意識しましょう。
- 肌の露出を控える: 昼間の披露宴では、肩や胸元の露出は避けましょう。
- 小物も上品に: 小ぶりのハンドバッグ、パンプス、アクセサリーは控えめに。ファーやアニマル柄はNGです。
- ストッキングは必須: 肌色のストッキングを着用しましょう。
- ネイルはナチュラルに: 派手なネイルは避け、上品な色を選びましょう。
【父親の服装】品格と威厳を醸し出す
お父様の服装も、結婚式の格や時間帯に合わせて選びます。
正礼装(最も格式高い服装)
- 洋装: モーニングコート
- 昼の披露宴(18時まで)における男性の最も格式高い正礼装です。
- 黒のジャケットにコールズボン(グレーと黒の縞柄のパンツ)を合わせ、ベストは白やグレーを着用します。
- 白のレギュラーカラーシャツに、白黒の縞柄のネクタイを合わせるのが一般的です。
- 和装: 紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)
- 黒羽二重の五つ紋付き羽織と着物に、仙台平などの縞柄の袴を合わせます。
- 白足袋に雪駄、白い扇子を携帯します。
- 和装の正礼装として、品格と威厳を演出します。
準礼装(正礼装に次ぐ格式)
- 洋装: タキシード(夜の披露宴)またはブラックスーツ(昼夜問わず)
- タキシード: 夜の披露宴(18時以降)における準礼装です。黒のジャケットに側章(そくしょう)付きのパンツ、蝶ネクタイを合わせます。
- ブラックスーツ: 昼夜問わず着用できる準礼装ですが、略礼装としても広く使われます。光沢のない黒無地のスーツに、白無地のシャツ、白またはシルバーのネクタイを合わせます。慶事用のポケットチーフを添えると良いでしょう。
父親の服装マナー&ポイント
- 清潔感: シワのないスーツ、磨かれた革靴など、清潔感を第一に。
- 小物にも気を配る: 白いポケットチーフ、カフスボタン、ネクタイピンなどで、さりげないおしゃれを。
- 靴下は黒: 洋装の場合は、座った時に肌が見えないよう、長めの黒い靴下を選びましょう。
義両親への配慮と両家での相談がカギ
ご両親の服装で最も大切なのは、「両家で統一感を持たせること」です。
- 事前に話し合う: 和装にするか洋装にするか、格はどの程度にするかなど、新郎新婦を交えて、両家で必ず事前に話し合いましょう。
- レンタルも検討: フォーマルウェアは、普段着る機会が少ないものです。レンタルサービスも充実しているので、活用するのも一つの手です。専門家のアドバイスも得られます。
- 体型や好みに合わせる: 形式にこだわりすぎず、ご両親が快適に過ごせる服装を選ぶことも大切です。
まとめ
お子様の結婚式は、ご両親にとっても人生の節目となる大切な一日です。会場の雰囲気やお二人のお祝いの気持ちを大切にしながら、ご家族皆様が心地よく、そして自信を持ってその日を迎えられるよう、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。