秋はいつから?9月は夏?それとも秋?日本の「秋」を徹底解説!
「秋って、一体いつからいつまでなんだろう?」「9月って、まだ残暑が厳しいけど、もう秋なのかな?」
四季がはっきりしている日本では、季節の移り変わりを感じるのは楽しいものですが、その境界線は意外とあいまいですよね。特に「秋」の始まりについては、人によって感じ方が違ったり、色々な定義があったりして、ちょっぴり混乱してしまう方もいるかもしれません。
この記事では、日本の「秋」がいつからいつまでなのかを、気象学的、暦の上、そして私たちの体感という、さまざまな視点からわかりやすく解説していきます。これを読めば、あなたの心の中の「秋」の定義が、きっとすっきりするはずですよ!
1. 気象庁の定義:明確な「3ヶ月」の秋
まず、最も明確でシンプルなのが、気象庁が定めている「秋」の期間です。
- 気象庁が定義する秋の期間:9月、10月、11月
気象庁では、各季節を3ヶ月ごとに区切っています。
- 春:3月~5月
- 夏:6月~8月
- 秋:9月~11月
- 冬:12月~2月
この定義に従えば、**9月に入った瞬間から、もう「秋」**ということになります。例えば、ニュースの天気予報で「今日から秋の空気を感じられますね」といった表現が使われるのは、この気象庁の定義に基づいていることが多いですね。
2. 暦(こよみ)の秋:風情豊かな「二十四節気」と秋分
日本の古くからの暦には、「二十四節気(にじゅうしせっき)」という季節の区分があります。これは、太陽の動きをもとに1年を24等分したもので、季節の移り変わりを細やかに感じさせてくれます。
暦の上での「秋」は、主に以下の期間を指します。
- 暦の上での秋:立秋(8月8日頃)から立冬(11月7日頃)の前日まで
そうです、なんと8月上旬には、もう「暦の上では秋」が始まっているんです! ちょうどお盆の時期と重なるため、「まだまだ真夏なのに…」と感じる方も多いでしょう。これは、二十四節気が昔の中国で生まれたもので、日本の気候とは少しズレがあるためと言われています。
また、秋の真ん中には**「秋分(しゅうぶん)」**という節気があります。
- 秋分:9月22日頃
秋分は、昼と夜の長さがほぼ同じになる日。この日を境に、昼の時間が徐々に短くなり、本格的な秋へと向かっていきます。天文学的には、秋分から冬至(12月22日頃)までを秋とする考え方もあります。
3. 体感としての秋:9月は「夏と秋のはざま」?
気象庁の定義や暦の上での区分はわかりましたが、私たちが実際に肌で感じる「秋」は、また少し違うかもしれませんね。
- 9月は「残暑」が厳しいけれど、秋の気配も感じ始める月
9月は、特に上旬から中旬にかけては、まだ夏の暑さ(残暑)が続くことが多いです。しかし、朝晩には少し涼しい風が吹いたり、夕暮れが早まったりと、少しずつ秋の気配を感じ始める時期でもあります。
- 体感で秋を感じる瞬間は人それぞれ
例えば、
* 窓を開けた時に感じる涼しい風
* 夜、庭から聞こえる虫の音(鈴虫やコオロギなど)
* 空が高く感じられ、うろこ雲やいわし雲が見える
* スーパーに並び始める秋の味覚(サンマ、栗、サツマイモなど)
* 街中で見かける紅葉やイチョウの葉が色づき始める
など、私たちは五感を通して「秋が来たな」と感じます。これは、人それぞれの住む地域や、その年の気候によって大きく異なります。
- 10月~11月は「本格的な秋」
体感的には、10月に入ると過ごしやすい日が増え、本格的な秋の気候となります。そして11月には、紅葉がピークを迎え、ぐっと気温が下がって冬の足音が聞こえてくる、秋の深まりを感じる時期となるでしょう。
4. 地域差も考慮しよう!日本の秋の多様性
日本列島は縦に長いため、北と南では秋の訪れ方や深まり方が大きく異なります。
- 北海道や東北地方: 8月下旬には早くも秋の気配が漂い始め、9月には紅葉が始まり、冬の訪れも早いです。
- 関東や関西などの都市部: 9月はまだ暑さが続き、10月に入ってようやく本格的な秋を感じるでしょう。紅葉の見頃も11月が中心です。
- 九州や沖縄地方: 秋の訪れは遅く、11月でも比較的温暖な日が続きます。紅葉も遅めです。
このように、一口に「秋」といっても、地域によってその顔は様々。ご自身の住む地域の気候に合わせて、秋の移ろいを肌で感じてみてくださいね。
まとめ:あなたの感じる「秋」を大切に
「秋はいつからいつまで?」という問いに対する答えは、実は一つだけではありません。
- 気象庁の定義では「9月~11月」
- 暦の上では「8月上旬の立秋から」
- 体感では「残暑を過ぎた9月下旬~10月」あたりから本格的に感じる人が多い
といった、いくつかの側面があることがわかりました。
どの定義が正しいというよりも、それぞれの考え方があることを知ることで、より深く季節の移ろいを感じられるのではないでしょうか。
暑い夏が過ぎ去り、過ごしやすい気候となる秋は、行楽や食欲、芸術など、楽しみがいっぱいの季節です。明確な線引きにこだわりすぎず、あなた自身が感じる「秋」の訪れを大切にしながら、日本の豊かな四季を存分に楽しんでくださいね!