遺言書の書き方ガイド|失敗しない自筆証書遺言と公正証書遺言の作り方
「もしものときに、家族に迷惑をかけたくない」
「自分の財産を、きちんと希望通りに分けたい」
そう考えているなら、遺言書の作成を検討するタイミングかもしれません。
遺言書と聞くと、なんだか難しく感じたり、自分には関係ないと思ったりするかもしれませんね。でも、遺言書は、あなたの想いを未来につなぐ大切な手段です。
この記事では、遺言書の作り方について、その種類や書き方、そして知っておきたい注意点を分かりやすく解説します。
遺言書の種類|知っておきたい2つの方法
遺言書には、主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った作成方法を選びましょう。
1. 自筆証書遺言:手軽に自分で作る方法
自筆証書遺言は、その名の通り、遺言者が自分で書く遺言書です。
メリット
費用がかからない
いつでも、どこでも作成できる
注意点
書き方に法律で定められたルールがある
紛失や偽造のリスクがある
死後、家庭裁判所で「検認」という手続きが必要になる
自筆証書遺言には、全文を自筆で書くこと、日付と氏名を書いて押印することが法律上のルールとして定められています。これらの要件を満たしていないと、遺言書が無効になってしまうので注意が必要です。
2. 公正証書遺言:確実に残したい人におすすめの方法
公正証書遺言は、公証役場で公証人に作成してもらう遺言書です。
メリット
法律の専門家である公証人が作成するため、無効になる心配がない
公証役場で原本が保管されるため、紛失や偽造のリスクがない
家庭裁判所での検認手続きが不要
注意点
費用がかかる
公証人との打ち合わせや、証人2名が必要
「公正証書遺言」は費用がかかりますが、その分、確実性が高いのが最大のメリットです。家族間の相続トラブルを避けたい方や、複雑な内容の遺言書を作りたい方におすすめです。
遺言書作成の具体的な流れと必要書類
自筆証書遺言の作り方
全文を手書きで書く
作成した日付を記入する
署名と押印をする
2020年から、法務局に自筆証書遺言を保管してもらう制度が始まりました。この制度を利用すれば、紛失や偽造のリスクを減らすことができます。
公正証書遺言の作り方
公証役場に電話などで相談・予約する
財産や相続人に関する書類を準備する
証人2名とともに公証役場へ行き、遺言書を作成してもらう
証人になってくれる人がいない場合は、公証役場で手配してもらうことも可能です。
まとめ:あなたの想いを未来へつなぐために
遺言書は、残された家族にあなたの想いを伝える最後のメッセージです。
「遺言書なんて、まだ早いかな」と思わずに、一度その作り方や注意点について考えてみませんか?
自筆証書遺言でも、公正証書遺言でも、あなたに合った方法で、未来の安心を準備することができます。