筍芋(たけのこ芋)って毒があるの!?ピリピリ痺れる原因と「えぐみ抜き」完全ガイド


食卓に季節の彩りを添える野菜として、煮物や和え物で親しまれている「筍芋(たけのこ芋)」。京料理にもよく使われることから、「京芋(きょういも)」とも呼ばれていますね。独特のホクホクとした食感と、ほんのりとした甘みがたまらない!という方も多いのではないでしょうか。

でも、「たけのこ芋を食べたら口がピリピリする」「なんだか舌が痺れるような感じがする…」そんな経験はありませんか?もしかして、毒があるの!?と不安に感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

ご安心ください!結論から言うと、筍芋自体に「毒」はありません。しかし、あのピリピリ感には明確な理由があるんです。

この記事では、筍芋の口が痺れる原因から、安全でおいしく食べるための「えぐみ抜き」のコツ、さらに調理のポイントまで、筍芋を最大限に楽しむための情報を徹底解説します。これを読めば、あなたも今日から筍芋マスター!ピリピリ感に悩まされず、おいしい筍芋料理を存分に味わえるようになりますよ。

筍芋(たけのこ芋)を食べるとピリピリする!?その正体とは

筍芋を食べて感じる口の痺れやイガイガ、チクチクとした不快感。これは、筍芋に限らず、里芋やサトイモ科の植物全般に含まれる**「シュウ酸カルシウム」**という成分が原因です。

シュウ酸カルシウムって何?

シュウ酸カルシウムは、植物が自身を守るために作り出す天然の物質です。針のような形をした微細な結晶で、これが口の中の粘膜に刺さることで、あの独特のピリピリとした刺激や痒み、痺れを感じさせてしまうのです。

「毒」と聞くと身構えてしまいますが、ごく微量であれば人体に有害な影響を与えることはありません。ただし、多量に摂取すると、胃腸の不調や、腎臓結石の原因になる可能性も指摘されています。そのため、特に生食は避けるべきとされています。

なぜ筍芋に多く含まれるの?

筍芋は、里芋の中でも特にシュウ酸カルシウムの含有量が多い品種の一つです。特に皮の近くや、アクが強い部分に多く含まれています。

これで安心!筍芋のピリピリを完全に消す「えぐみ抜き」のコツ

シュウ酸カルシウムによるピリピリ感をなくし、筍芋本来のおいしさを引き出すには、適切な「アク抜き(えぐみ抜き)」が不可欠です。いくつかの方法がありますが、最も効果的で簡単な方法をご紹介します。

基本は「茹でこぼし」!

筍芋のアク抜きで最も重要かつ効果的なのが、茹でこぼしです。

  1. 皮を厚めにむく: 筍芋は、特に皮の近くにシュウ酸カルシウムが多く含まれています。厚めに皮をむくことで、ある程度の成分を取り除くことができます。

    • ポイント: 筍芋の皮をむく際は、手がかゆくなることがあります。これはシュウ酸カルシウムが皮膚に触れるためです。必ずゴム手袋などを着用して作業しましょう。

  2. 米のとぎ汁または塩水で茹でる:

    • 米のとぎ汁: 米のとぎ汁に含まれるでんぷん質が、シュウ酸カルシウムの結晶を包み込み、えぐみを吸着する効果があると言われています。

    • 塩水: 水1リットルに対して小さじ1〜2杯程度の塩を入れたお湯で茹でる方法も効果的です。塩にはアクを外に出す作用があります。

  3. たっぷりのお湯でじっくり茹でる:

    • 筍芋が完全に浸るくらいのたっぷりのお湯(または米のとぎ汁、塩水)で茹で始めます。

    • 竹串がスッと通るくらい、柔らかくなるまでしっかりと茹でます。(目安:沸騰後15〜20分程度)

    • ポイント: 茹でる際は、差し水はせず、最初から最後まで同じ湯で茹で続けるのがポイントです。

  4. 冷水で洗い、ヌメリを取る:

    • 茹で上がったら、ザルにあけて冷水にさらします。

    • 表面のヌメリを優しく洗い流します。このヌメリにもアクが含まれています。

    • ヌメリを取り除くことで、煮崩れしにくくなる効果もあります。

  5. 再度水で茹でる(必要であれば):

    • 茹で上がった筍芋を一口大に切って味見をしてみます。まだピリピリ感が残るようであれば、再度新しい水で5〜10分ほど茹でこぼすと良いでしょう。

茹でこぼし以外のポイント

  • 下茹での前に切る: 大きいまま茹でるよりも、ある程度の大きさに切ってから茹でる方が、中心まで熱が通りやすく、アクも抜けやすくなります。

  • 重曹を使う: 米のとぎ汁や塩がない場合、少量の重曹(水1リットルに対し小さじ1/2程度)を加えて茹でる方法もあります。重曹のアルカリ性がシュウ酸カルシウムを分解するのを助けます。ただし、入れすぎると風味が損なわれることがあるので注意が必要です。

  • 新鮮なものを選ぶ: 新鮮な筍芋ほどアクが少なく、えぐみも穏やかです。切り口が白く、乾燥していないものを選びましょう。

筍芋を調理する際の注意点とヒント

せっかくアク抜きした筍芋、調理でもっとおいしくするポイントを押さえましょう。

  • ヌメリを活かす料理も: 筍芋のヌメリは、とろみや旨味のもとでもあります。煮物にする際は、完全にヌメリを取りきらず、軽く洗い流す程度にすると、とろみがついて美味しく仕上がります。

  • 煮崩れを防ぐには: 下茹でをしっかりすることで煮崩れしにくくなります。また、煮物にする際は、煮汁が沸騰したら火を弱め、コトコトと煮るようにしましょう。

  • 冷凍保存も可能: 下茹でしてアク抜きした筍芋は、小分けにして冷凍保存が可能です。使う時に必要な分だけ取り出せるので便利です。

筍芋(京芋)の魅力をもっと知ろう!

ピリピリの原因がわかれば、もう怖いものなし!筍芋は、その独特の食感と風味で、様々な料理に活用できる素晴らしい食材です。

筍芋の旬と選び方

  • : 筍芋の旬は、主に秋から冬にかけて(10月〜1月頃)です。

  • 選び方: 皮にハリがあり、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。切り口が乾燥しておらず、白いものが新鮮です。

おすすめの筍芋料理

  • 煮物: 定番中の定番!出汁でじっくり煮含めることで、筍芋本来の甘みが引き立ちます。鶏肉や厚揚げとの相性も抜群です。

  • 田楽: 茹でた筍芋に甘辛い味噌だれを塗って焼けば、ご飯のお供にもお酒の肴にも最高です。

  • 素揚げ・唐揚げ: 下茹でした筍芋を素揚げにしたり、鶏肉と一緒に唐揚げにしたりするのもおすすめ。ホクホクとした食感が楽しめます。

  • グラタン・コロッケ: 洋風の味付けにも意外とマッチします。ホクホク感を活かして、マッシュしてグラタンやコロッケの具にするのも良いでしょう。

まとめ:筍芋はアク抜きで美味しく!

筍芋の口がピリピリする原因は、シュウ酸カルシウムという成分でした。しかし、適切な「茹でこぼし」というアク抜きを行うことで、この不快な刺激は解消され、筍芋本来のおいしさを存分に楽しむことができます。

  • 皮を厚めにむく

  • 米のとぎ汁か塩水でじっくり茹でる

  • 冷水でヌメリを洗い流す

この3つのポイントをしっかり守れば、あなたもプロ顔負けの筍芋料理が作れるはず!

旬の時期には、ぜひ食卓に筍芋を取り入れてみてください。正しいアク抜き方法で、安心・安全に、そして何よりも「美味しい!」という感動を味わってくださいね。

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