【実は色々いる!】てんとう虫は味方?敵?見分け方から上手な付き合い方まで
春の陽気に誘われて、どこからか飛んでくる可愛らしい「てんとう虫」。赤い体に黒い斑点…多くの人にとって、てんとう虫は「益虫」として親しまれていますよね。でも、実はてんとう虫の中には、大切な植物を食べてしまう「害虫」の仲間もいることをご存知でしたか?
今回は、てんとう虫の主な種類と、あなたのガーデニングや家庭菜園の「味方」になってくれる益虫と、「困った存在」になる害虫の見分け方、そしてそれぞれとの上手な付き合い方をご紹介します。これを知れば、てんとう虫がもっと好きになるかも!
てんとう虫は主に3種類!あなたの庭にいるのはどのタイプ?
てんとう虫と一口に言っても、食性によって大きく3つのタイプに分けられます。
1. 肉食性(益虫)タイプ:アブラムシを食べる「ガーデンの味方」
私たちがよく知る、あの「赤くて黒い点々」のてんとう虫の多くがこのタイプです。ナナホシテントウやナミテントウなどが代表的。彼らはなんと、植物の汁を吸って弱らせるアブラムシを大好物としています。成虫だけでなく、幼虫もモリモリとアブラムシを食べてくれる、まさにガーデナーの強い味方なんです!
- 特徴:
- 体がツヤツヤしていて、毛が生えていない種類が多いです。
- 斑点の数や色、模様は種類によって様々。
- 幼虫はワニのような見た目で、黒っぽい体にオレンジや黄色の斑点があることが多いです。
2. 草食性(害虫)タイプ:植物の葉を食べる「困り者」
「てんとう虫なのに葉っぱを食べるの!?」と驚くかもしれませんが、中には植物の葉を食べてしまう種類もいます。代表的なのが「ニジュウヤホシテントウ」や「オオニジュウヤホシテントウ」など。彼らはナスやジャガイモ、トマトといったナス科の植物の葉を食害し、穴だらけにしてしまうことがあります。
- 特徴:
- 体が光沢がなく、ザラザラした質感で、短い毛が生えていることが多いです。
- 斑点の数が多く、特に28個(ニジュウヤホシ)あるのが特徴的。
- 幼虫はイモムシのような見た目で、トゲトゲしています。
3. 菌食性タイプ:うどんこ病菌などを食べる「地味だけど役立つ」
あまり目立たない存在ですが、植物に白い粉をまぶしたようになる「うどんこ病」の原因菌などを食べてくれるてんとう虫もいます。キイロテントウなどがこれにあたります。直接害虫を駆除するわけではありませんが、植物の病気を防いでくれる点で益虫と言えるでしょう。
- 特徴:
- 黄色い体に黒い斑点がある種類が多いです。
益虫と害虫、見分け方のポイント!
「うちのてんとう虫はどっち?」と迷ったら、次のポイントでチェックしてみましょう。
- 体のツヤと毛の有無:
- ツヤがあって毛がない → 益虫(アブラムシを食べる!)
- ツヤがなくザラザラして毛が生えている → 害虫(植物の葉を食べるかも!)
- 斑点の数:
- 28個前後の斑点があるなら、葉を食べる害虫タイプの可能性が高いです。
- いる場所:
- アブラムシがたくさんついている場所にいる → 益虫の可能性大!
- 葉っぱに穴が開いていて、その周りにいる → 害虫の可能性大!
害虫タイプのてんとう虫、どうすればいい?
もしあなたの植物を食べているのが害虫タイプのてんとう虫だったら、いくつかの対策があります。
- 手で取り除く(最も優しい方法):
- 見つけたら、葉っぱごと捕まえたり、割り箸などでつまんだりして取り除きましょう。卵や幼虫も一緒に取り除くと効果的です。
- 捕まえたてんとう虫は、植物から離れた場所へ移動させるか、ビニール袋などに入れて処分します。
- 自然由来の忌避剤やスプレー:
- 唐辛子スプレーや木酢液などを薄めて散布すると、てんとう虫が近づきにくくなります。自然な成分なので、植物にも優しい方法です。
- 防虫ネットを使う(予防が肝心!):
- 苗を植え付ける際や、てんとう虫が発生しやすい時期に、防虫ネットで植物を覆うと、物理的にてんとう虫の侵入を防げます。
- 風通しを良くする:
- 植物が密集していると、害虫が隠れやすくなります。適度に間引きをしたり、剪定をしたりして風通しを良くすると、てんとう虫が寄りにくくなります。
まとめ
てんとう虫は、その可愛らしい見た目だけでなく、私たちの植物を守ってくれる益虫と、時には困らせる害虫の顔を持っています。それぞれの特徴を知ることで、あなたのガーデニングライフはもっと豊かになるはず。
アブラムシを食べてくれる益虫には感謝し、葉っぱを食べる害虫には適切な対策を取りながら、てんとう虫たちと賢く共存していきましょう!