「うちの会社って社会保険料、どれくらい払ってるの?」会社の負担割合と計算方法を優しく解説!


会社を経営されている方や、これから起業を考えている方、あるいは会社の人事・経理に携わっている方にとって、「社会保険料」は常に気になるテーマですよね。特に、従業員さんのために支払う「会社の負担分」が一体いくらになるのか、どうやって計算するのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんな社会保険料の「会社負担」について、その割合や計算方法、そして会社が社会保険に加入する意味を、分かりやすくご紹介します。

そもそも社会保険って、どんな種類があるの?

まず、社会保険と一口に言っても、いくつかの種類があることをご存知でしょうか?

主に以下の5つの保険をまとめて「社会保険」と呼びます。

  1. 健康保険:病気やケガをした時の医療費を保障
  2. 厚生年金保険:老後の生活や万が一の障害・死亡時に備える年金
  3. 介護保険:介護が必要になった時の費用を保障(40歳以上から加入)
  4. 雇用保険:失業時や育児・介護休業時に給付金を支給
  5. 労災保険:業務中や通勤中のケガ・病気、死亡などを保障

これらの保険料は、従業員さんの給与から天引きされる分と、会社が負担する分に分かれています。

会社の負担割合はどのくらい?ざっくり「給与の約15〜16%」が目安!

「会社として、どれくらいの金額を負担するんだろう?」という疑問、一番気になりますよね。

結論から言うと、社会保険料の会社負担分は、**従業員さんの給与(正確には「標準報酬月額」)のおよそ15%〜16%**が目安となります。

これは、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料の多くは会社と従業員が半分ずつ(折半)負担するためです。

  • 健康保険料:会社と従業員で折半(保険料率は都道府県や加入している健康保険の種類によって異なります)
  • 厚生年金保険料:会社と従業員で折半(保険料率は全国一律で固定されています)
  • 介護保険料:会社と従業員で折半(40歳以上の従業員が対象。保険料率は健康保険と同様に異なります)
  • 雇用保険料:従業員と会社で負担割合が異なりますが、会社側の負担が多めです(業種によって保険料率が異なります)
  • 労災保険料全額を会社が負担します(業種によって保険料率が異なります)

このように、保険の種類によって会社が負担する割合が異なるため、すべてを合計すると「給与の約15%〜16%」という目安になるわけです。

社会保険料の計算方法と具体例をチェック!💰

社会保険料は、「標準報酬月額(または標準賞与額)」に「各保険の保険料率」をかけて計算されます。

計算式:社会保険料 = 標準報酬月額(または標準賞与額) × 保険料率

「標準報酬月額」とは、従業員さんの毎月の給与を一定の幅で区分したもので、この等級に基づいて保険料が計算されます。交通費や残業手当なども含んだ税引き前の総支給額がもとになります。

計算例を見てみましょう!

例えば、ある従業員さんの標準報酬月額が30万円の場合、会社が負担する社会保険料の目安は以下のようになります。(※保険料率はあくまで一例です。最新の料率や正確な金額は、管轄の年金事務所や協会けんぽのウェブサイトでご確認ください。)

  • 厚生年金保険料:標準報酬月額 30万円 × 厚生年金保険料率(例:18.3%)= 54,900円 → 会社負担分(折半)27,450円
  • 健康保険料:標準報酬月額 30万円 × 健康保険料率(例:9.9%)= 29,700円 → 会社負担分(折半)14,850円
  • 介護保険料(40歳以上の場合):標準報酬月額 30万円 × 介護保険料率(例:1.73%)= 5,190円 → 会社負担分(折半)2,595円
  • 雇用保険料:賃金総額 30万円 × 事業主負担率(例:0.95%)= 2,850円
  • 労災保険料:賃金総額 30万円 × 労災保険料率(例:0.3%)= 900円

これらを合計すると、この従業員さん1人あたり、会社が月に負担する社会保険料はざっくり約48,645円となります。給与の約16.2%ですね。

従業員さんが増えるほど、この会社の負担も増えていくというわけです。

会社が社会保険に加入するって、どんな意味があるの?🏢

「社会保険料の負担は大きいな…」と感じるかもしれません。しかし、会社が社会保険に加入することには、とても大きな意味とメリットがあります。

  • 従業員さんの安心を守る: 病気や老後、失業といった「もしも」の時に、従業員さんが安心して生活できるセーフティネットを提供できます。これは、従業員さんの生活を守るだけでなく、会社へのエンゲージメントを高めることにもつながります。
  • 優秀な人材が集まる会社に: 求職者は、福利厚生として「社会保険完備」を重視する傾向にあります。社会保険にきちんと加入していることは、企業としての信頼性や安定性を示す重要な要素。良い人材が集まりやすくなり、採用活動を有利に進められます。
  • 会社の信頼性がアップ: 社会保険への加入は、法律で定められた企業の義務です。きちんと加入し、適切に保険料を納めることは、法令遵守の姿勢を示すことになり、取引先や金融機関からの信頼にもつながります。未加入のリスクを避けるためにも重要です。

困った時は、プロの力を借りるのもアリ!

社会保険の手続きや計算は、正直なところ複雑で、専門知識が必要な場面も多々あります。「給与計算と合わせて、社会保険の手続きも大変…」と感じることもあるでしょう。

そんな時は、社会保険労務士(社労士)などの専門家に相談するのも一つの手です。複雑な計算や手続きを代行してもらうことで、本業に集中できるだけでなく、法改正への対応なども含め、安心して従業員さんの社会保険管理を任せることができますよ。

まとめ:社会保険は、会社と従業員の未来を守る大切な柱🤝

社会保険料の会社負担は、企業経営において無視できないコストです。しかし、それは単なる「支出」ではなく、従業員さんの安心を支え、会社の信頼と成長を後押しする大切な「投資」だと考えることができます。

社会保険の仕組みを理解し、適切に運用することで、従業員さんが安心して長く働ける、そして優秀な人材が集まる「きちんとした会社」を目指していきましょう!

このブログの人気の投稿

大きな荷物もこれで安心!佐川急便の「飛脚ラージサイズ宅配便」を徹底解説

英検S-CBTの合否発表、いつわかるの?

定年退職祝いのメッセージ文例集:贈る相手別に心温まる言葉を届けよう