窓用エアコン、あなたの窓にはつけられる?購入前に知るべき窓の種類と特徴!
夏の暑さ対策、手軽にできる窓用エアコンに興味はありませんか?工事不要で自分で取り付けられる手軽さや、移動のしやすさから、特に賃貸物件にお住まいの方や、部屋の模様替えが多い方に人気のアイテムです。
「よし、今年の夏は窓用エアコンで乗り切ろう!」
そう思って量販店やネットショップを見てみたものの、「あれ?うちの窓って、これつけられるのかな…?」と不安になった方もいるのではないでしょうか。実は、どんな窓にも窓用エアコンを取り付けられるわけではありません。窓の種類や構造によっては、取り付けが難しかったり、そもそも不可能だったりするケースがあるんです。
購入してから「取り付けられなかった!」なんてことになったら、時間もお金も無駄になってしまいますよね。そこで今回は、窓用エアコンが取り付けられない窓の種類と、その特徴を徹底解説!あなたの家の窓が窓用エアコンに対応しているか、購入前にしっかりチェックできるよう、分かりやすくご紹介します。
これを読めば、もう窓用エアコン選びで失敗することはありません!
窓用エアコンが取り付けられる窓の基本条件
まず、窓用エアコンを取り付けるための基本的な条件を確認しておきましょう。
窓の高さが対応範囲内であること: 窓用エアコンの多くは、窓の高さが77cm~140cm程度の範囲に対応しています。これよりも高すぎたり低すぎたりすると、取り付けが難しくなります。製品によって対応範囲が異なるので、購入前に必ず確認しましょう。
窓の幅に余裕があること: エアコン本体の幅に加えて、固定用の枠を取り付けるスペースが必要です。最低でもエアコン本体の幅+αのスペースがあるか確認しましょう。
窓枠の強度: エアコン本体の重さを支えられるだけの窓枠の強度が必要です。ぐらつく窓枠や、木材が腐食している窓枠などには取り付けられません。
電源コンセントがあること: 窓の近くに100Vのコンセントが必要です。延長コードの使用は推奨されません。
室外への排気ができること: 窓用エアコンは、窓の外に熱気を排出する仕組みです。排気口を塞がないような位置に取り付ける必要があります。
これらの基本条件を満たしているか、まずはざっくりと確認してみてください。
取り付けられない可能性が高い窓の種類と特徴
ここからが本題です。あなたの家の窓は、以下の種類に当てはまりませんか?当てはまる場合は、窓用エアコンの取り付けが難しい、あるいは不可能な可能性が高いです。
1. 横開きの窓(すべり出し窓、ルーバー窓など)
すべり出し窓(縦すべり出し窓、横すべり出し窓):
特徴: 窓枠の左右または上下を軸に、外側へ押し出すように開く窓です。
取り付け不可の理由: 窓を開けた状態で固定することが難しく、エアコン本体の重さを支えられません。また、排気口が窓の開閉部分と干渉し、熱を効率的に排出できません。
ルーバー窓(ジャロジー窓):
特徴: 細長いガラス板がブラインドのように並び、ハンドルを回して開閉する窓です。
取り付け不可の理由: ガラス板の隙間が多く、エアコンを固定する場所がありません。また、気密性が低いため、熱効率が非常に悪くなります。
これらの窓は、窓用エアコンを取り付けることを前提として設計されていないため、基本的には取り付けが不可能と考えましょう。
2. 内倒し窓・外倒し窓
特徴: 窓の上部または下部を軸に、室内側または室外側に倒れるように開く窓です。
取り付け不可の理由: すべり出し窓と同様に、窓を開けた状態で安定してエアコンを固定することが困難です。特に内倒し窓は、エアコン本体が室内側に大きくはみ出し、邪魔になる可能性もあります。
3. 特殊な形状の窓(丸窓、三角窓など)
特徴: 一般的な四角形ではない、デザイン性の高い窓です。
取り付け不可の理由: 窓用エアコンは基本的に四角い開口部に取り付けることを想定して作られています。特殊な形状の窓には、サイズや形状が合わず、固定することもできません。
4. FIX窓(はめ殺し窓)
特徴: 開閉できない、固定された窓です。
取り付け不可の理由: 窓そのものが開閉できないため、当然ながら窓用エアコンを取り付けることができません。
5. 窓枠が極端に薄い、または強度が低い窓
特徴: 築年数が古い建物や、非常に簡易的な窓枠など、強度が不十分な窓です。
取り付け不可の理由: 窓用エアコンは、本体だけでも20kg~30kg程度の重量があります。窓枠がその重さに耐えられないと、エアコンが落下する危険性があります。また、窓枠が薄すぎると、付属の固定金具が取り付けられない場合があります。
6. 窓の外側に柵や面格子がある窓
特徴: 防犯目的などで、窓の外側に固定された柵や面格子が取り付けられている窓です。
取り付け不可の理由: 排気口が柵や面格子に塞がれてしまうと、熱が効率的に排出されず、エアコンの性能が落ちるだけでなく、故障の原因にもなります。また、排気された熱がこもり、逆に室温が上がる可能性もあります。
7. 窓の外側が狭い場所、物がある場所
特徴: 窓のすぐ外に壁や別の建物が迫っている、植木鉢などが置いてある、人通りの多い場所など。
取り付け不可の理由: 窓用エアコンの排気口からは、温かい空気が排出されます。窓の外が狭かったり、物が置いてあったりすると、排気がうまく行われず、熱がこもってしまいます。また、人通りが多い場所だと、排出される熱気や運転音が迷惑になる可能性もあります。
窓用エアコンを取り付けたい!でも窓の形が…そんな時は?
もし、あなたの家の窓が上記の「取り付けられない可能性が高い窓」に当てはまってしまったら、窓用エアコンの導入は諦めるしかないのでしょうか?
いくつかの代替案や、工夫できる点もあります。
1. 専門業者に相談する
一部の特殊な窓でも、専門の業者に相談すれば、別途アタッチメントを作成して取り付けてもらえるケースもごく稀にあります。ただし、費用が高額になる可能性があり、対応できない業者も多いので、まずは相談してみましょう。
2. ポータブルクーラーを検討する
窓用エアコンの取り付けが難しい場合でも、ポータブルクーラーであれば使用できる可能性があります。ポータブルクーラーは、本体と排気ダクトが一体になっており、排気ダクトを窓から出して使用します。窓枠に取り付ける必要がないため、様々な窓に対応しやすいのが特徴です。ただし、排気ダクトを窓に固定するためのパネルが必要になることが多いので、窓の開閉や形状によっては設置が難しい場合もあります。また、窓用エアコンよりも排熱効率が落ちる可能性や、本体が大きい傾向があります。
3. スポットクーラーで代用する
部屋全体を冷やすことは難しいですが、特定の場所だけを冷やしたい場合は、スポットクーラーも選択肢になります。排気ダクトがないタイプが多く、窓からの排気を必要としないため、窓の形状に左右されません。ただし、冷風が出る範囲が限られるため、あくまで局所的な冷房として活用しましょう。
4. 壁掛けエアコンの設置を検討する
もし賃貸物件でない場合や、大家さんの許可が下りる場合は、やはり最も効果的なのは壁掛けエアコンの設置です。費用はかかりますが、冷房能力や省エネ性、静音性など、窓用エアコンを大きく上回る性能を発揮します。
まとめ:購入前のチェックで後悔なし!
窓用エアコンは手軽な冷房アイテムですが、取り付けられる窓の種類には限りがあります。購入してから後悔しないためにも、以下の点を事前にしっかり確認しましょう。
窓の高さと幅が、購入予定の窓用エアコンの対応範囲内か?
窓の種類は、引き違い窓か?(横にスライドして開く窓)
窓枠の強度や厚みは十分か?
窓の外側に排気を妨げるものはないか?
これらのポイントをクリアしていれば、あなたの窓に窓用エアコンを取り付けられる可能性は高いです。
もし「うちの窓、これに当てはまるかも…」と不安になったら、無理せず別の冷房手段を検討するか、専門家や家電量販店のスタッフに相談してみることをお勧めします。
今年の夏こそ、快適な室内で過ごせるように、賢くエアコンを選びましょう!