三回忌の「お供え」完全ガイド!相場、香典、選び方、渡し方まで徹底解説
三回忌は、故人様が亡くなって満2年目の命日に行われる大切な法要です。ご遺族にとっては、故人様を偲び、供養する大切な節目となります。参列する側としては、「何をお供えすればいいの?」「香典は必要?」「失礼のない渡し方は?」など、様々な疑問や不安を抱くことでしょう。
この記事では、三回忌における「お供え」に関するあらゆる疑問を解消します。お供え物の相場から、選び方のマナー、香典の有無、そして当日の渡し方まで、あなたが知りたい情報を徹底的に解説します。故人様への敬意とご遺族への配慮を大切に、心を込めたお供えを選びましょう。
三回忌とは?その意味と位置づけ
三回忌は、故人様が亡くなられて満2年目の命日(3年目)に行われる法要です。一周忌、三回忌、七回忌…と続く年忌法要の中でも、一周忌に次いで重要視される法要の一つとされています。
この時期になると、ご遺族も少しずつ心の整理がつき、故人様を穏やかに偲ぶことができるようになる節目でもあります。参列者は、ご遺族に寄り添い、故人様への供養の気持ちを伝えることが求められます。
三回忌の「お供え物」何を贈る?選び方の基本マナー
三回忌のお供え物を選ぶ際には、いくつかの基本マナーがあります。故人様への敬意とご遺族への配慮を忘れずに選びましょう。
1. 消えものを選ぶのが基本
法要のお供え物は、持ち帰るご遺族の負担にならないよう、「消えもの(消費できるもの)」を選ぶのが基本です。
お菓子: 個包装になっていて日持ちするものが喜ばれます。クッキー、おかき、煎餅、羊羹、ゼリーなどが定番です。故人様が好きだったお菓子を選ぶのも良いでしょう。
果物: 旬の果物や、日持ちするものが適しています。籠盛りにすると見栄えも良く、複数人で分けやすいです。
飲み物: お茶(日本茶、紅茶)、コーヒー、ジュースなどが定番です。故人様が好きだった銘柄を選ぶのも良いでしょう。アルコール類は、故人様がお好きだった場合や、ご遺族が気にされない場合に限ります。
線香・ろうそく: 日用品として重宝されます。煙が少ないタイプや、香りの良いものが喜ばれます。
缶詰・調味料: 日持ちが長く、実用的なので喜ばれます。
2. 個包装で日持ちするものを選ぶ
ご遺族が参列者に配る際や、しばらく仏壇にお供えする際のために、個包装で日持ちするものを選ぶと親切です。生ものは避けましょう。
3. 匂いが強くないものを選ぶ
お供え物は仏壇に飾られることもあります。匂いの強い食品や線香は、他の供物や仏花の香りを邪魔したり、ご遺族の迷惑になったりする可能性があるので避けましょう。
4. 慶事を連想させるものは避ける
のし紙の水引は「結び切り」を選び、紅白など慶事を連想させる色やデザインは避けましょう。
5. 故人様の好きだったものを考慮する
もし故人様が生前お好きだったものがあれば、それを贈るのも良いでしょう。ただし、腐りやすいものや、ご遺族の負担になるものは避ける配慮が必要です。
三回忌「お供え物」の相場は?
お供え物の相場は、贈る相手との関係性によって異なります。
一般的な関係(友人・知人など): 3,000円~5,000円程度
親族・親しい間柄: 5,000円~10,000円程度
ただし、これはあくまで目安です。お供え物と香典を両方贈る場合は、それぞれを考慮した上で予算を決めましょう。
三回忌に「香典」は必要?お供え物との関係
三回忌では、香典もお供え物も両方用意するのが一般的です。
香典は「御仏前(ごぶつぜん)」として、法要の費用や、お斎(おとき:会食)の費用に充ててもらうためのものです。お供え物は、仏壇に供える品物として贈ります。
香典の相場
香典の相場も、贈る相手との関係性によって異なります。
友人・知人: 5,000円~10,000円
親族: 10,000円~30,000円
兄弟姉妹: 30,000円~50,000円
両親: 50,000円~100,000円
【注意】香典とお供え物の合計額
お供え物と香典を両方用意する場合、合計額でご遺族に気を遣わせすぎないように配慮することが大切です。例えば、香典を多めにする場合はお供え物を控えめにする、などバランスを考えましょう。
「のし紙」の書き方と渡し方
お供え物と香典、それぞれに適切なのし紙と表書きがあります。
お供え物の「のし紙」
表書き:
「御供(おそなえ/おくう)」: 一般的で、宗派を問わず使えます。
「御仏前(ごぶつぜん)」: 四十九日以降の法要で使います。
「御供物(おくもつ)」
水引:
**黒白または双銀の「結び切り」**を選びます。二度と繰り返さないという意味合いが込められています。
名入れ: 水引の下に、贈り主の氏名をフルネームで記載します。連名の場合は、右から目上の順に書きます。
香典の「不祝儀袋」
表書き:
「御仏前(ごぶつぜん)」: 四十九日以降の法要で使います。三回忌もこちらを使用します。
「御供物料(おくもつりょう)」
水引:
**黒白または双銀の「結び切り」**を選びます。
名入れ: 水引の下に、贈り主の氏名をフルネームで記載します。
渡し方
香典: 受付がある場合は受付で渡します。受付がない場合は、法要開始前の挨拶の際に、袱紗(ふくさ)に包んで渡します。
お供え物: 施主の方に直接手渡しするのが丁寧です。「つまらないものですが」「心ばかりですが」などの謙遜の言葉を添えて渡しましょう。法要会場の所定の場所に置くよう指示されることもあります。
参列できない場合の「お供え」と「香典」
法要に参列できない場合でも、お供えや香典を送ることは可能です。
お供え物: 郵送する場合は、法要の前日までに届くように手配しましょう。配送業者に「法事の供物」である旨を伝え、丁寧に扱ってもらうよう依頼すると安心です。
香典: 現金書留で郵送するのが一般的です。お悔やみの手紙やメッセージを添えると、より丁寧な印象になります。
どちらの場合も、事前にご遺族に連絡を入れ、「送らせていただきます」と伝えることがマナーです。
まとめ:故人様への敬意とご遺族への配慮を大切に
三回忌は、故人様を偲び、ご遺族に寄り添う大切な機会です。お供え物や香典は、その気持ちを伝えるための手段の一つ。
消えもので日持ちするものを選ぶ
相場を参考に、無理のない範囲で用意する
香典もセットで用意するのが一般的
のし紙の表書きや水引に注意する
渡すタイミングや言葉遣いにも配慮する
これらのポイントを押さえることで、故人様への感謝と、ご遺族への心遣いをしっかりと伝えることができるでしょう。故人様とご遺族にとって、心安らぐ一日となるよう、心を込めて準備を進めてくださいね。