お悔やみ電報を送る際のメッセージ例文とマナー
謹んでお悔やみ申し上げます。
大切な方を亡くされた際、ご遺族の方々へ心からのお悔やみを伝える電報は、深い悲しみに寄り添う大切な手段です。NTT西日本の電報サービスでは、様々な状況に応じたお悔やみ文例が紹介されています。ここでは、その一部を参考にしつつ、お悔やみ電報を送る際のマナーや、より気持ちが伝わるメッセージ作成のポイントをご紹介します。
1. お悔やみ電報の基本マナーと心構え
お悔やみ電報を送る際は、以下の点に心を配りましょう。
迅速性: 訃報を受けたら、できるだけ早く手配しましょう。通夜や葬儀に間に合わせるのが理想ですが、間に合わない場合でも、後日弔電を送ることは可能です。
敬意と配慮: ご遺族の悲しみに寄り添う言葉を選び、故人への敬意を表しましょう。宗派や宗教が不明な場合は、特定の宗教色を含まない表現を選ぶのが無難です。
簡潔さ: 長文ではなく、簡潔で分かりやすい言葉で気持ちを伝えます。
差出人名: 故人との関係性を明確にし、フルネームで記載します。会社関係の場合は、会社名と役職、氏名を記載します。
2. シーン別:お悔やみ電報のメッセージ例文
NTT西日本の提供する文例を参考に、よりパーソナルなメッセージを作成するためのポイントを交えながらご紹介します。
(1) 親しい方へのお悔やみ(友人・知人、親戚など)
故人との思い出や、ご遺族への温かい配慮を添えることで、より心に響くメッセージになります。
例文:
○○様のご訃報に接し、心からお悔やみ申し上げます。在りし日のお姿を偲び、安らかなるご永眠を心よりお祈りいたします。
突然の訃報に驚き、深い悲しみに暮れております。ご生前の○○様には大変お世話になり、感謝の念に堪えません。ご遺族の皆様のお気持ちを思うと胸が締め付けられるようです。謹んでご冥福をお祈りいたします。
○○様の訃報に接し、ただただ驚いております。ご家族様のお気持ちをお察しいたしますと、お慰めの言葉もございません。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
作成のポイント:
故人との具体的なエピソードを簡潔に加えると、よりパーソナルなメッセージになります。(例:「○○様とのゴルフでの楽しい思い出は、私の宝物です。」)
ご遺族への「お気持ちを察する」言葉や、「お力落としのないよう」といった気遣いの言葉を添えましょう。
(2) ビジネス関係の方へのお悔やみ(取引先、上司、同僚など)
ビジネスシーンでは、丁寧さと簡潔さが求められます。会社名や役職を正しく記載しましょう。
例文:
貴社○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。ご生前の多大なるご功績に敬意を表しますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
○○部長様のご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。ご指導いただきました数々のことを思い出し、感謝の念に堪えません。社員ご一同様に深く哀悼の意を表します。
○○様のご訃報に際し、ご生前のご厚情に深く感謝いたします。安らかなるご永眠を心よりお祈り申し上げます。
作成のポイント:
故人の功績や人柄に触れる言葉は、ビジネス上の関係性にふさわしいものを選びましょう。
「ご遺族の皆様に」といった言葉だけでなく、「社員ご一同様に」など、会社全体への配慮を示す言葉も有効です。
(3) 故人の配偶者やご家族へのお悔やみ
ご遺族の心境に寄り添い、静かに慰める言葉を選びます。
例文:
○○様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。ご家族の皆様が、お力落としのないよう、ただただ案じております。安らかなるご冥福をお祈りいたします。
お父様(お母様)のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆様のご心痛はいかばかりかと拝察いたします。心よりご冥福をお祈りいたします。
突然の悲報に接し、お慰めの言葉も見つかりません。○○様のお悲しみを思いますと、胸が張り裂けそうです。どうぞお体大切になさってください。
作成のポイント:
ご遺族の気持ちを「拝察する」「お察しいたします」といった表現で、寄り添う姿勢を示します。
「お力落としのないよう」「お体を大切に」など、ご遺族の健康を気遣う言葉を添えましょう。
(4) 宗教・宗派に配慮した文例
宗派が不明な場合や、特定の宗教色を避けたい場合は、「ご冥福をお祈りいたします」などの一般的な表現を用いるのが安全です。
宗派不問(一般的な表現):
○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。ご生前の笑顔を偲び、安らかなるご永眠を心よりお祈りいたします。
この度の突然の悲報に接し、心からお悔やみ申し上げます。今はただ、安らかなお旅立ちでありますよう、お祈りするばかりでございます。
仏式の場合:
ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。故人のご冥福を心よりお祈りいたします。
○○様が、安らかに浄土へ旅立たれますよう、心よりお念仏申し上げます。合掌
キリスト教式の場合:
○○様が神様のもとへ召されたと伺い、心よりお悔やみ申し上げます。安らかな永眠をお祈りいたします。
(ご遺族へ)この度のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。キリストの慰めと平安が皆様と共にありますようお祈りいたします。
神式の場合:
○○様のご帰幽の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。御霊の安らかなることをお祈りいたします。
この度の悲報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。安らかに眠られますよう、謹んで哀悼の意を表します。
作成のポイント:
「ご冥福をお祈りいたします」は仏教用語ですが、近年では宗派を問わず広く使われています。気になる場合は、「心よりお悔やみ申し上げます」など、より普遍的な表現を選びましょう。
「合掌」は仏式の作法ですので、他の宗教の場合は使用を控えます。
3. お悔やみ電報を送る際のさらなる注意点
忌み言葉を避ける:
重ね言葉: 「重ね重ね」「度々」「いよいよ」など、不幸が重なることを連想させる言葉。
不吉な言葉: 「消える」「死亡」「自殺」「四」「九」など。
繰り返しを意味する言葉: 「追って」「引き続き」など。
生死を直接的に表す言葉: 「生きる」「死ぬ」(「ご逝去」「ご永眠」などを用いる)
句読点(、。)を使用しない: 電報では、句読点を使わないのが慣例です。スペースや改行で区切ります。
故人の敬称: 文中に故人の名前を記す際は、「○○様」「故○○様」と敬称を用いるのが一般的です。ご遺族への配慮として、故人を指す言葉を「ご主人様」「お父様」といった形で使うこともあります。
弔電の宛名: 基本的には喪主様宛てに送ります。喪主が不明な場合は、「○○様ご遺族様」や「○○様ご一同様」とすることも可能です。
まとめ:心からの言葉で、静かに寄り添う
お悔やみ電報は、すぐに駆けつけられない状況でも、ご遺族への弔意と故人への追悼の気持ちを伝える大切な手段です。何よりも大切なのは、ご遺族の深い悲しみに寄り添い、心からのお悔やみを伝える気持ちです。
ご紹介した例文やマナーを参考に、あなたの温かいお気持ちが伝わるメッセージを作成し、ご遺族の心に静かに寄り添う一助となれば幸いです。