浴衣で「うなじ美人」に!衣紋(えもん)を抜くのはなぜ?正しい抜き方と着こなし術


「浴衣を着るとき、首の後ろを少し下げるって聞いたけど、どうやるの?」

「なんか色っぽいって言われるけど、あれって必要なの?」

夏祭りや花火大会で浴衣を着る機会、増えていますよね。女性が浴衣を着る際、「首元の後ろ(襟)を少し下げる」というのを見かけたことがあるかもしれません。これは「衣紋(えもん)を抜く」と呼ばれる着付けのテクニックで、実は日本の着物文化に深く根ざした、とても美しい着こなし方なんです。

今回は、浴衣で衣紋を抜くのはなぜなのか、その意味と魅力、そして初心者さんでも簡単にできる正しい衣紋の抜き方まで、徹底的に解説します! これを読めば、あなたも浴衣姿で「うなじ美人」になれるはずですよ。


浴衣の「衣紋抜き」ってどんなこと?その意味と魅力


衣紋を抜くとは「襟を後ろに引くこと」

衣紋を抜く」とは、着物や浴衣を着る際に、首の後ろにある襟元を少しだけ後ろに引き、うなじが見えるように着付けることを指します。首の付け根と襟の間に、指が2~3本入るくらいの空間を作るのが目安とされています。

この「衣紋抜き」は、和服特有の着こなし方であり、日本の伝統的な美意識が凝縮されたテクニックなんです。

なぜ衣紋を抜くの? 日本文化に根ざした美意識

衣紋を抜くことには、いくつかの理由と意味があります。

  1. うなじの美しさの強調:

    日本では古くから、女性のうなじは非常に美しいとされる身体の一部でした。着物で全身を覆う中で、唯一露出するうなじを強調することで、奥ゆかしい色気や慎ましやかな魅力を引き出すと考えられていました。これは、現代における首元のデコルテを見せるのと似た感覚かもしれませんね。

  2. 涼しさを保つ工夫:

    特に浴衣は夏の衣料です。衣紋を抜くことで首元に空間ができ、風通しが良くなります。熱気がこもりにくくなり、涼しく快適に過ごすための知恵でもあります。

  3. 動きやすさの確保:

    首元を詰めて着ると、どうしても窮屈に感じたり、動きにくかったりします。衣紋を抜くことで、首周りに余裕ができ、より自然に体を動かせるようになります。

  4. 全体のバランスを整える:

    衣紋を抜くことで、着物や浴衣の襟元がV字型に広がり、顔周りがすっきりと見え、全体のバランスが美しくなります。特に、丸顔の方や首が短いと悩んでいる方には、首を長く見せる効果も期待できます。

これらの理由から、着物や浴衣を着る際には、女性は衣紋を抜くのが美しい着こなし方として定着しています。


浴衣で衣紋を抜く! 初心者でもできる正しい抜き方


衣紋を抜くのは難しそう…と思うかもしれませんが、ちょっとしたコツさえ掴めば、誰でも簡単にできますよ!

事前準備:肌着とタオル補正

衣紋をきれいに抜くには、着付けの前の下準備が大切です。

  • 肌着(浴衣スリップやキャミソールなど): 汗を吸い取り、透け防止にもなります。

  • タオルで補正: くびれ部分にタオルを巻いて補正すると、筒状の美しいシルエットになり、衣紋もきれいに決まりやすくなります。

衣紋の抜き方ステップ

  1. 浴衣を羽織る:

    浴衣を羽織ったら、まず両袖にしっかりと腕を通し、背中の中心が体の中心に来るように調整します。

  2. 襟を合わせる(右手で中心を掴む):

    右手の親指を襟の内側に入れ、左胸の中心(デコルテの下あたり)に当たるように、襟の端を合わせます。この時、背中の襟の中心を右手で軽く掴むようなイメージを持つと、抜きやすくなります。

  3. 左手で上前(うわまえ)を決める:

    左の襟(上前)が右の襟(下前)の上に重なるように、左手で上前を合わせます。この時、おへその上あたりで合わせると良いでしょう。前身頃がたるまないように、右手で背中の中心を持ちながら、左手で手前に引くようにすると、しっかりと整います。

  4. 背中の襟を下に引く(衣紋を抜く):

    ここがポイントです! 右手で掴んでいる背中の中心部分の襟を、下にグッと引き下げます。目安は、首の付け根と浴衣の襟の間に、**握りこぶしが縦に一つ入るくらい(指2~3本分)**です。

    この時、抜いた衣紋が戻らないように、右手でしっかり押さえておきましょう。

  5. 胸元を整える:

    衣紋を抜いたら、左手で胸元の襟の合わせをV字になるように整えます。このV字が美しさのポイントです。下前(右の襟)がはだけてこないように、しっかり内側に隠しましょう。

  6. 仮紐で固定する:

    整えた襟元が崩れないよう、胸紐(仮紐)を胸の下あたりでしっかりと結び、固定します。この紐で衣紋の抜け具合をキープします。結び終わったら、背中の衣紋の抜け具合を再度確認し、必要であれば微調整しましょう。

  7. おはしょりを整える:

    おはしょり(帯の下から出ている部分)もたるまないよう、きれいに整えましょう。

うまく抜けない時の「裏ワザ」

  • 着付けクリップを活用: 襟を仮止めするのに使うと、作業が楽になります。

  • 襟芯を入れる: 浴衣の襟に専用の襟芯を入れると、襟がピンと張り、衣紋もきれいに決まりやすくなります。

  • 鏡を複数使う: 後ろ姿を確認できるよう、三面鏡や合わせ鏡を使うと便利です。


衣紋抜きと合わせて意識したい浴衣の着こなし術


衣紋をきれいに抜くだけでなく、全体の着こなしも意識すると、浴衣姿がさらに魅力的に見えます。

  • 帯の高さと結び方: 浴衣の帯は、洋服のベルトより少し高めの、ウエストよりもやや上に結ぶとスタイルアップ効果があります。蝶々結びだけでなく、文庫結びや片流しなど、帯の結び方も練習してみましょう。

  • 足元は素足に下駄: 浴衣にはやはり素足に下駄が基本です。鼻緒がきつくて痛い場合は、事前に少し広げておくと良いでしょう。

  • ヘアスタイルと小物: うなじを見せる着こなしなので、アップスタイルやまとめ髪がおすすめです。かんざしや髪飾り、巾着やうちわなどの小物も浴衣の雰囲気に合わせて選びましょう。

  • 立ち居振る舞い: 浴衣を着たら、少し内股気味に、小股で歩くと上品に見えます。ガニ股や大股歩きは避けましょう。


まとめ:浴衣で魅せる「日本の美」を楽しもう!


浴衣で「衣紋を抜く」という着こなしは、単なるファッションではなく、日本の伝統的な美意識や、夏の暑さを乗り切るための知恵が詰まったものです。うなじの美しさを際立たせ、涼しく快適に過ごすための工夫が、浴衣をより魅力的に見せてくれます。

今回ご紹介した衣紋の抜き方や着こなし術を参考に、ぜひ今年の夏は、あなたも浴衣姿で「うなじ美人」を目指してみてください。きっと、周りの人もハッと息をのむような、美しい浴衣姿を演出できるはずです!

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