友人の親が亡くなった時、どうすればいい? 伝える言葉と参列マナー
大切な友人の親御さんが亡くなられたと聞いた時、あなたはどのように声をかけますか? どのような言葉を選び、どう行動すれば、友人にとって一番の支えになるのでしょうか。悲しみの中にいる友人を前にすると、かける言葉に迷ったり、マナーに不安を感じたりすることもあるかもしれません。
この記事では、友人の親御さんが亡くなった際に、悲しみに寄り添うための「お悔やみの言葉」の選び方、通夜や葬儀・告別式に参列する際のマナー、そして後日訪問する際の注意点まで、あなたの疑問を解消し、友人を温かくサポートするためのヒントを詳しくご紹介します。
まずは「お悔やみの言葉」を伝える
訃報を聞いたら、まずは友人にお悔やみの言葉を伝えましょう。連絡手段やタイミングに配慮することが大切です。
訃報を受けた直後:まずは簡潔に
LINEやメール: 深夜や早朝など、相手の都合が分からない時間帯であれば、まずはLINEやメールで簡潔にメッセージを送るのが良いでしょう。「ご家族への配慮」を忘れずに。
例:「○○さんの訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。今は、ご家族でゆっくりお過ごしください。何か私にできることがあれば、いつでも連絡してください。」
長文は避け、返信を促すような内容は入れないのがマナーです。
電話: 友人との関係性や時間帯によっては電話も良いですが、相手が忙しい可能性もあるので、留守電になったら長々とメッセージを残さず、手短にお悔やみを伝えましょう。
直接会う・声をかける時:寄り添う気持ちを込めて
通夜や葬儀・告別式で直接会う時、あるいは後日会う時に伝える言葉です。
定番のお悔やみの言葉:
「この度は、心よりお悔やみ申し上げます。」
「突然のことで、何と申し上げてよいか…」
「ご愁傷様でございます。」(ご家族にも使える丁寧な表現)
友人ならではの言葉:
「大変だったね。私にできることがあったら、何でも言ってね。」
「つらい時は無理しないでね。いつでも話聞くから。」
「○○さんのお父様(お母様)には、生前大変お世話になりました。」(故人との思い出を添えるのも良いですが、長々と話すのは避けましょう)
避けるべき言葉:
「頑張って」「元気出して」など、励ましの言葉は、かえって相手を追い詰めることがあるので避けましょう。
「お気持ちお察しします」など、安易に気持ちを理解しようとする言葉も、避けましょう。
故人の死因や病状について尋ねるのもマナー違反です。
忌み言葉(重ね言葉:「重ね重ね」「度々」、不吉な言葉:「続く」「追って」、生死に関する直接的な言葉:「死ぬ」「生きる」など)は避けましょう。
通夜・葬儀・告別式への参列マナー
友人から通夜や葬儀・告別式の案内を受けたら、参列するかどうかを判断し、マナーに沿って行動しましょう。
1. 参列の判断
友人との関係性: 特に親しい友人であれば、参列を検討しましょう。
遠方の場合: 無理をして参列する必要はありません。弔電や供花、後日訪問などで気持ちを伝える方法もあります。
ご家族の意向: 家族葬など、近親者のみで行われる場合は、友人の負担にならないよう配慮し、参列を控えるのが一般的です。事前に確認できるなら確認しておきましょう。
2. 服装・身だしなみ
通夜・葬儀・告別式すべてにおいて「準喪服」が基本です。
男性: 黒のスーツ、白いワイシャツ、黒のネクタイ、黒の靴下、黒の革靴。
女性: 黒のワンピースまたはアンサンブル、ストッキング(黒)、黒のパンプス。
アクセサリーは結婚指輪以外は控えめに。パールのネックレスは可とされていますが、派手なものは避けましょう。
香水はNG: 香りの強いものは控えましょう。
髪型: 清潔感を重視し、長い髪はまとめましょう。
3. 香典(不祝儀)の準備
金額の相場: 友人の親の場合、一般的に5,000円〜10,000円が目安です。地域や関係性によって異なるため、事前に相談できる人がいれば確認するのも良いでしょう。
お札: 新札は避け、古いお札を準備します。(どうしても新札しかない場合は、一度折り目を付けてから入れましょう。)
包み方: 香典袋の表書きは「御霊前」「御仏前」(宗派による)、氏名はフルネームで記入します。薄墨で書くのがマナーです。
渡すタイミング: 受付で「この度は心よりお悔やみ申し上げます」と一言添えて、袱紗から出して渡します。
4. 焼香のマナー
宗派によって異なりますが、一般的には、焼香台の前で遺族に一礼、故人に一礼し、香を軽くつまんで額に押しいただき、香炉にくべます(回数は宗派による)。再度、故人、遺族に一礼して戻ります。
5. その他
長居はしない: 遺族は多忙なため、長居は避けましょう。
故人との思い出話: 遺族が話しかけてきたら耳を傾けますが、こちらから積極的に故人の思い出話を始めるのは控えるのが無難です。
写真撮影はNG: 葬儀場での写真撮影は控えましょう。
後日訪問する際のマナー
葬儀後、落ち着いた頃に友人の自宅へ弔問する場合があります。
事前に連絡する: 友人の都合を最優先し、必ず事前に連絡を取り、訪問しても良いか、何時頃が良いかを確認しましょう。
手土産: 故人が好きだったお菓子や、日持ちのするお菓子、線香などを「御供」の熨斗(のし)を付けて持参するのが一般的です。
服装: 派手な服装は避け、落ち着いた平服で伺いましょう。
長居はしない: 遺族はまだ疲れが残っていることも多いので、長居は避け、手短に弔意を伝えておいとましましょう。
まとめ:寄り添う気持ちが一番大切
友人の親御さんが亡くなった際、何よりも大切なのは、悲しみに寄り添い、友人を支えたいというあなたの気持ちです。言葉やマナーに不安を感じるかもしれませんが、心を込めて接すれば、その気持ちは必ず伝わります。
今回ご紹介したポイントを参考に、適切な言葉と行動で、大切な友人を支え、共に困難な時を乗り越えてくださいね。