【会社から送る弔電】故人への敬意とご遺族への配慮を伝える!文例と絶対に守るべきマナー
「会社の取引先の方の訃報が届いたけど、弔電を送るべき?」「どんな文面にすれば失礼にならないの?」「会社から送る場合って、個人と何か違うのかな?」
突然の訃報は、私たちに大きな悲しみと戸惑いをもたらします。特に会社として弔意を伝える弔電は、故人への最後の敬意を示すとともに、ご遺族への深い配慮が求められる大切なものです。しかし、いざ手配するとなると、ビジネスシーン特有のマナーや、失礼のない文面に頭を悩ませる方もいるかもしれませんね。
この記事では、会社から弔電を送る際のマナーから、すぐに使える文例集、送るタイミングや宛名、差出人の書き方、そして避けるべき言葉まで、あなたの疑問を分かりやすく徹底解説します。大切な局面で、適切な弔意を伝えるための準備をしっかり行いましょう。
会社から弔電を送るべきケースとタイミング
会社として弔電を送るかどうかの判断は、故人との関係性によって変わります。
弔電を送るべき主なケース
取引先の社長・役員・重要人物の訃報: ビジネス上の関係が深く、会社全体として弔意を示す必要がある場合。
取引先の担当者やそのご家族の訃報: 日頃お世話になっている担当者の方や、そのご家族(特に親御さんなど)が亡くなられた場合。個人的な関係性よりも会社としての礼儀を重視します。
自社の社員やそのご家族の訃報: 社内規定に従い、会社や部署として弔電を送ることが一般的です。
個人的な関係だが、会社の代表として送る場合: 社長や役員が、個人的な知人だが会社の名義で弔電を送る必要があると判断した場合。
弔電を送るタイミング ⏰
通夜、または葬儀・告別式の前日まで: 弔電は、基本的に通夜の開始までに届くように手配するのが理想です。間に合わない場合は、葬儀・告別式の開始までには届くようにしましょう。
訃報を受けたらすぐに手配: 弔電は訃報を受けてからすぐに手配を始めるのが肝心です。
【注意!】
最近は、家族葬など「弔電辞退」をされるケースも増えています。訃報に「ご厚志辞退」「弔電辞退」の旨が記載されている場合は、ご遺族の意向を尊重し、弔電を送るのは控えましょう。
会社から弔電を送る際の「宛名」と「差出人」の書き方
弔電を送る際には、宛名と差出人を正しく記載することが非常に重要です。
宛名(弔電を受け取る人)
喪主の名前: 基本的に喪主の氏名をフルネームで記載します。「〇〇様」と敬称をつけましょう。
例:「〇〇 〇〇様」
故人の氏名+様: 喪主の名前が分からない場合は、故人の氏名に「様」をつけても構いませんが、弔電は喪主宛てに送るのがマナーです。
例:「故 〇〇 〇〇様」
葬儀が行われる場所の住所: 斎場や葬儀会館など、故人が安置されている場所の住所を正確に記載します。
喪主宅の住所: 葬儀会場が分からない場合や、ご自宅での葬儀の場合は喪主宅の住所に送ります。
故人の会社名や肩書は不要: 弔電はご遺族に宛てて送るものなので、故人の会社名や役職は宛名には含めません。
差出人(弔電を送る会社)
会社名+代表者名: 最も一般的な書き方です。
例:「株式会社〇〇 代表取締役 〇〇 〇〇」
会社名+部署名+役職+個人名: 部署として弔意を伝える場合や、代表者名に加えて個人的な関係性も示したい場合。
例:「株式会社〇〇 営業部 部長 〇〇 〇〇」
会社名のみ: 代表者名まで含めなくても良いと判断される場合。
例:「株式会社〇〇」
【ポイント!】
弔電は基本的に通夜や葬儀の受付に預けられるため、喪主が誰であるかを明確にすることが大切です。
差出人名は、会社名だけでなく、どの部署の誰から送られたものかが分かるようにすると、ご遺族にも分かりやすいでしょう。
会社から送る弔電「文例集」
弔電の文面は、故人への敬意とご遺族への哀悼の意を込めて、簡潔かつ丁寧に記述することが大切です。
一般的な弔電の文例(どんな関係性でも使いやすい)
謹んでお悔やみ申し上げます
〇〇様の突然の訃報に接し 社員一同 謹んで哀悼の意を表します
在りし日のお姿を偲び 心よりご冥福をお祈り申し上げます
ご遺族の皆様にはお力落としのことと存じますが どうぞご無理なさらないでください
取引先の方へ送る文例(故人が目上の方)
〇〇様の訃報に接し 謹んでお悔やみ申し上げます
生前中賜りましたご厚情に深く感謝いたしますとともに
ご功績を偲び 衷心より哀悼の意を表します
ご遺族の皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます
心ばかりのお悔やみでございますが ご冥福をお祈りいたします
取引先の方へ送る文例(故人が担当者など)
〇〇様のご逝去の報に接し 謹んでお哀悼の意を表します
在りし日のお姿を偲び 心よりご冥福をお祈りいたします
突然のことでご遺族の皆様のお気持ちを思うと 胸が締め付けられる思いです
どうぞご無理なさらないようご自愛くださいませ
若い方や、友人・同僚へ送る文例(会社として送る場合)
〇〇様のご逝去の報に接し 悲しい気持ちでいっぱいです
いつも明るく 私たちを励ましてくれた〇〇様を忘れません
安らかな眠りにつかれますよう 心よりお祈り申し上げます
ご遺族の皆様のご心痛を思うと 言葉もございません
心よりお悔やみ申し上げます
【文例作成のポイント】
敬称: 故人への敬称は「〇〇様」または「故 〇〇様」とし、ご遺族への敬称は「ご遺族様」や「皆様」とします。
宗教・宗派への配慮:
仏式以外のお葬式(キリスト教、神道など)では「ご冥福をお祈りいたします」は使いません。
キリスト教の場合は「安らかなお眠りをお祈りいたします」「主の御許に召されますようお祈りいたします」など。
神道の場合は「御霊のご平安をお祈りいたします」など。
宗教・宗派が不明な場合は、「心よりお悔やみ申し上げます」「謹んで哀悼の意を表します」など、宗教・宗派を問わず使える表現を選ぶと安心です。
句読点は使わない: 弔電や式辞などでは、句読点(、や。)を使わないのが一般的です。スペースや改行で調整します。
会社から弔電を送る際に「避けるべき言葉」
弔電には、絶対に避けるべき言葉(忌み言葉)があります。ご遺族の心情を傷つけないよう、細心の注意を払いましょう。
1. 不幸が繰り返されることを連想させる言葉(重ね言葉)
「重ね重ね」「くれぐれも」「度々」「再三」「追って」「続いて」「いよいよ」など
2. 不吉なことを連想させる言葉(忌み言葉)
「死ぬ」「死亡」「生きていた頃」「存命中」「自殺」など(「ご逝去」「逝去」「ご生前」など丁寧な言葉に言い換えましょう)
「浮かばれない」「迷う」「大変」「苦しむ」「消える」「落ちる」など
3. 宗教・宗派に配慮しない言葉
仏式以外(キリスト教、神道など)で「ご冥福をお祈りいたします」「成仏」「供養」「往生」など、仏教用語を使うのは避けましょう。
4. 直接的な死因に触れる言葉
「急死」「病死」「事故死」など、死因に直接触れる言葉は、ご遺族を傷つける可能性があるため避けましょう。
まとめ:弔電で、故人への敬意とご遺族への温かい配慮を伝えよう
会社から弔電を送る際は、単なる事務的な連絡ではなく、故人への最後の敬意と、深い悲しみの中にいるご遺族への温かい配慮を伝える大切な行為です。
この記事でご紹介したマナーや文例、避けるべき言葉を参考に、適切なタイミングで、心からの弔意を伝える弔電を手配しましょう。そうすることで、ビジネス上の関係を円滑に保つだけでなく、人として、組織として、故人とご遺族への真摯な気持ちが伝わるはずです。