弔電のお礼やお返しはどうする?お礼状の文例と基本マナー
身内に不幸があった際、親族や友人、取引先などから弔電(お悔やみの電報)をいただくことがあります。弔電は、故人への哀悼の意を表す大切な手段ですが、受け取った後の対応に悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、弔電のお礼の基本マナーと、お礼状の文例をご紹介します。
弔電のお礼の基本マナー
1. お礼状のタイミングと方法
弔電を受け取ったら、葬儀を終えた後、できるだけ早くお礼状を送ることが望ましいです。目安としては、葬儀から1週間以内に送ると良いでしょう。お礼状は、手紙やはがきで送るのが一般的です。手書きが難しい場合は、パソコンで作成しても構いませんが、手書きの方がより丁寧な印象を与えます。
2. お礼状の形式と書き方
お礼状は、以下のポイントを押さえて書くと良いでしょう。
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頭語と結語: 「謹啓・謹白」や「拝啓・敬具」など、正式な挨拶を使用します。
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故人の名前の表記: 「亡父 ○○儀」や「故 ○○儀」など、故人の名前の後に「儀」を付けると丁寧です。
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略儀の一言: 「略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます」と記載し、手紙での対応であることを伝えます。
お礼状の文例
個人宛のお礼状
謹啓
このたびは、亡父 ○○儀の葬儀に際し、ご多用中にもかかわらずご丁寧な弔電を賜り、厚く御礼申し上げます。
お心遣いに励まされ、おかげさまで滞りなく葬儀を執り行うことができました。
生前のご厚情に感謝いたしますとともに、今後とも変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながら書中にて失礼いたします。
謹白
○○○○年○月○日
喪主名(必要なら親族一同と記載)
会社宛のお礼状
謹啓
このたびは、故 ○○儀の葬儀に際し、ご多用中にもかかわらずご丁寧な弔電を賜り、誠にありがとうございました。
お心遣いに感謝いたしますとともに、今後とも変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ながら書中にて失礼いたします。
謹白
○○○○年○月○日
喪主名(必要なら親族一同と記載)
お礼の品について
弔電に対するお礼の品は、基本的には必要ありません。お礼状だけで十分です。しかし、香典や供花などをいただいた場合は、その3分の1から半額程度の品物を、忌明け(四十九日)後にお返しするのが通例です。お返しの品としては、石鹸やタオル、緑茶などが一般的です。
電報付きの弔電の場合
最近では、プリザーブドフラワーやお線香などが一緒になった電報台紙も増えてきました。この場合、お礼の品は用意しなくてもマナー違反にはなりませんが、「お礼状だけでは気持ちが伝えきれない」と感じる場合は、お供えをいただいたと考え、3分の1から半値ほどの品物をお返ししても構いません。
メールや電話でのお礼について
弔電のお礼をメールや電話で済ませることは、基本的には避けた方が良いとされています。正式なお礼は、手紙やはがきで行うのがマナーです。ただし、親しい間柄であれば、電話でお礼を伝えることも可能です。その際は、故人の思い出を語り合うなど、心のこもった会話を心掛けましょう。
まとめ
弔電のお礼は、故人を偲ぶ気持ちを表す大切な行為です。基本的なマナーを守り、心を込めてお礼状を送ることで、相手への感謝の気持ちが伝わります。以下のポイントを押さえて、適切なお礼をしましょう。
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お礼状は葬儀から1週間以内に送る
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手紙やはがきで、正式な挨拶を使用する
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略儀であることを一言添える
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お礼の品は基本的には不要
これらのマナーを守ることで、相手に対する敬意と感謝の気持ちをしっかりと伝えることができます。