結婚式で父親は何を着る?知っておきたい服装マナーと選び方のポイント
お子様の晴れ舞台である結婚式。新郎新婦の親として、どのような服装で参列すべきか、悩まれるお父様も多いのではないでしょうか。「何を着ればいいのか」「何か決まりはあるの?」といった疑問にお答えし、結婚式での父親の服装マナーと、シーンに合わせた選び方のポイントをご紹介します。
結婚式での父親の役割と服装の考え方
結婚式において、父親は新郎新婦の親として、ゲストをお迎えし、感謝の気持ちを伝える大切な役割を担います。そのため、ゲストの皆様をおもてなしするという気持ちを服装にも表し、**「両家の格式や統一感」**を意識した、品格ある装いが求められます。
基本的には、新郎新婦や相手の親御様と事前に相談し、会場の雰囲気や結婚式のテーマ、時間帯に合わせて、最もふさわしい正礼装を選ぶのがスマートです。
時間帯と格式で選ぶ!父親の代表的な正礼装
結婚式での父親の服装は、大きく分けて3つのタイプがあります。時間帯と会場の格式によって選びましょう。
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昼の正礼装:モーニングコート
- 着用シーン: 昼間(午前中〜夕方まで)の結婚式、格式高いホテルや専門式場、教会での挙式に最も適しています。天皇陛下主催の園遊会など、国際的な場でも着用される、昼間の男性の最高礼装です。
- 特徴:
- 上着は、前丈が短く、後ろに長く伸びた「モーニングカット」が特徴。
- ベストはグレーが一般的ですが、共布(上着と同じ生地)の黒ベストを着用する場合もあります。
- パンツは、黒とグレーのストライプ柄(コールパンツ)。
- シャツは白無地のウィングカラー(立ち襟で襟先が前に折れているタイプ)が基本です。
- ポイント: 最も格式高い装いのため、迷ったらモーニングコートを選べば間違いありません。
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準礼装:ブラックスーツ(略礼服)
- 着用シーン: 昼夜問わず着用できる、最も汎用性の高い礼装です。レストランウェディングやカジュアルな披露宴、あるいは友人・親族のみのアットホームなパーティーなど、様々なシーンで活躍します。
- 特徴:
- 黒無地のシングルまたはダブルのスーツ。光沢のないマットな素材が一般的です。
- シャツは白無地のレギュラーカラー(一般的な襟)が基本ですが、ウィングカラーでも良いでしょう。
- ベストを着用すると、よりフォーマル感が増します。グレーのベストや、共布の黒ベストがおすすめです。
- ポイント: 略礼服とはいえ、結婚式では準礼装として十分通用します。ただし、ビジネススーツとは異なる「フォーマル専用のブラックスーツ」を選ぶことが重要です。
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夜の正礼装:タキシード
- 着用シーン: 夕方以降(18時以降)の結婚式や披露宴、格式高いホテルやレストランでのパーティーに適しています。
- 特徴:
- 上着は黒のショールカラー(襟が丸いタイプ)またはピークドラペル(襟の先が尖っているタイプ)が特徴。
- パンツの脇には側章(サイドライン)が入っています。
- シャツは白無地のウィングカラー(プリーツ付きがよりフォーマル)。
- 蝶ネクタイ(黒)とカマーバンド(腹部の飾り帯、黒)を着用します。
- ポイント: 夜間のパーティーで着用する、華やかでドレッシーな礼装です。
忘れずに!小物・アクセサリーのマナー
服装だけでなく、小物にもマナーがあります。
- ネクタイ: 白またはシルバーグレーの無地、または同系色のシンプルな柄。慶事用のネクタイを選びましょう。ブラックスーツの場合は、白またはシルバーの慶事用ネクタイが基本です。
- チーフ(ポケットチーフ): 白の麻やシルクの無地。スリーピークス(3つの山)やパフド(ふんわり)など、挿し方にも種類があります。
- カフスボタン・ネクタイピン: シルバーやパールのシンプルなものを選びます。
- 靴: 黒の革靴で、紐を通すタイプの内羽根式ストレートチップが最もフォーマルとされています。ピカピカに磨いておきましょう。
- 靴下: 黒の無地で、座った時に肌が見えないロング丈を選びます。
- 腕時計: 基本的には、格式高い結婚式ではつけないのがマナーとされていますが、付ける場合はシンプルな薄手のものを選びましょう。
借りる?買う?準備の選択肢
- レンタル: 結婚式のために高価な礼服を購入するのは…という方には、レンタルが便利です。サイズ調整や小物もセットになっていることが多く、手軽に揃えられます。
- 購入: 今後も冠婚葬祭で着用する機会が多いと見込まれる場合は、購入を検討しても良いでしょう。体に合った、質の良いものを選べば長く着用できます。
まとめ:お子様のために、最高の装いで結婚式を迎えよう
お子様の結婚式は、親御様にとっても特別な一日です。服装は、新郎新婦への祝福と、ゲストへの感謝の気持ちを表す大切な要素です。時間帯や会場の雰囲気に合わせ、両家でよく相談しながら、マナーに沿った品格ある装いを心がけましょう。
準備は早めに始めることで、焦らずに体に合った一着を見つけ、お子様の晴れ舞台を最高の装いで迎えることができます。